タグ: #倫理学
7件の記事
古代
アリストテレス:「人間は本性上、知ることを欲する」── 世界を分類し体系化した万学の祖
アリストテレスはプラトンのイデア論を批判的に継承し、形而上学・論理学・倫理学・自然学・政治学にわたる知の体系を一人で築き上げた。四原因説と可能態・現実態の枠組みで存在と変化を説明し、中庸の徳と幸福論によって西洋倫理学の基盤を定めた。
古代
ゼノン(ストア派):「自然に従って生きよ」── 運命を受け入れ、徳だけを善とした哲学者
キティオンのゼノンは「自然に従う生」を倫理の原理に据え、徳のみを善とするストア哲学を創始した。その思想はローマ帝国を経て近代倫理学・認知行動療法にまで影響を及ぼしている。
古代
エピクロス:「快楽こそ善の始まりにして終わりである」── 恐怖を取り除き、穏やかな生を説いた哲学者
エピクロスはデモクリトスの原子論を継承しつつ「快楽」を善の基準に据え、死の恐怖と神への恐れを取り除く哲学を創始した。その思想は近代科学・功利主義・実存的問いに深く連なっている。
古代
セネカ:「生は長い、もしそれを使う術を知っていれば」── 権力と哲学のあいだで苦闘したストアの実践者
セネカはネロの師として権力の中枢に立ちながら、時間・怒り・死といった人間の根源的苦悩にストア哲学の処方箋を与え続けた。莫大な富と清貧の説教の矛盾。その裂け目にこそ、書斎に閉じこもらない実践哲学の血が通っている。
古代
セネカ『怒りについて』:怒りの解剖と治療──目次順に読む
セネカ『怒りについて』は、怒りを「一時的な狂気」と断じ、その発生メカニズムを三段階に分解したうえで、予防と治療の具体的技法を全三巻にわたって展開する。暴君カリグラの気まぐれな処刑を目撃した哲学者が、怒りという感情の解剖に挑んだ記録だ。
古代
ディオゲネス:「通貨を変造せよ」── 文明に中指を立てた犬の哲学者
ディオゲネスは樽に住み、白昼にランプを掲げて「人間を探している」と言った。財産・名誉・恥の感覚を捨て、身体ひとつで生きることが哲学だと示した犬儒派の祖。その挑発は、所有と承認に縛られた現代にこそ届く。
古代
プラトン『ソクラテスの弁明』:法廷に立つ哲学──死を賭けて「吟味する生」を論じた記録
紀元前399年、ソクラテスは不敬神と青年腐敗の罪でアテナイの法廷に立った。プラトン『ソクラテスの弁明』は、死刑判決を前にした哲学者が「吟味されない生は生きるに値しない」と宣言し、問答の生を最後まで貫いた裁判の記録である。